2016年04月12日

3がつ11にちをわすれない展2016

2年ぶりとなる歌舞伎町二丁目稲荷鬼王神社での「3がつ11にちをわすれない展」、神社の「鎮花祭」と同時開催で行います。
今回はコミュニティアート・ふなばしのプロデュースで、稲荷鬼王神社とも縁の深い現代アーティスト門脇篤が、震災発災後、出張先の滋賀県栗東市から地元宮城県仙台市までさまざまな手段で帰り着いたドキュメントを縦1.5m、横5の大きな絵巻物にして境内に展示します。
ぜひご高覧ください。

********

鎮花祭〜復活の祭〜
同時開催:3がつ11にちをわすれない展2016
会期:平成28年4月18日(月)〜ゴールデンウィークあけ(会期延長になりました)
会場:稲荷鬼王神社

フライヤーダウンロード
3がつ11にちをわすれない展.pdf

スクリーンショット 2016-04-12 20.30.11.png

スクリーンショット 2016-04-12 20.30.24.png


3がつ11にちをわすれないということ

 私、門脇篤は仙台在住の現代アーティストです。
 震災が起きた折には滋賀県栗東市にある芸術ホールでワークショップの最中でした。さまざまな方のご協力を得て、3月14日朝9時過ぎ、仙台の自宅にたどり着くことができました。自宅は内陸にあるため、津波の被害もなく、家族一同無事でした。
 今回、新宿・歌舞伎町二丁目にある稲荷鬼王神社さまからのご依頼により、2011年3月10日から14日までのその顛末を一枚の絵巻物にしてみました。道中につぶやいたツイッターのツイートをほぼ5年ぶりに読み直し、これをもとに当時を思い出しながら時系列で何があったかをまとめました。番号を追って読んでいただくと、滋賀から仙台までの私の足取りを追体験していただけるようになっています。
 一方、地図上にはこの5日間のみならず、震災をはさんで10年間、各地で行ってきたコミュニティアートの取り組みを盛り込みました。その多くは今回の展示をコーディネートしているコミュニティアート・ふなばしの下山浩一さんとともに積み上げてきたものであり、特に東北でのそれは、今現在も継続してつづけられているものを多く含んでいます。
 なんとかたどり着いた仙台のまちは、食料やガソリンなどの深刻な物資不足下にはありましたが、みなが通りを話しながら歩き、買い物をし、知らない人とも当然のようにあいさつを交わし、情報交換を行い、誰かに親切にしたり、ひとを気遣ったりする喜びにあふれていました。
 「震災を忘れない」というのは、我々が常に災害の危険にさらされていることを忘れてはいけないというだけでなく、我々がどれだけひとにやさしくできる存在であるかということ、どれほど絶望的な状況であろうと我々はそこに希望を見出せる存在であるということ、そうしたことを忘れないこと、大切に伝えていくということではないでしょうか。
 このような場を与えてくださった稲荷鬼王神社の大久保宮司とコミュニティアート・ふなばし下山浩一理事長に感謝するとともに、これからも「あの日」を体験したものとして、そのことを伝えていく気持ちを新たにしたしだいです。
posted by kabukicho2020 at 20:38| Comment(0) | 仮設住宅からの手紙 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年02月18日

3がつ11日をわすれない展2014「仮設住宅からの手紙」

スクリーン表.jpg

歌舞伎町2020
3がつ11日をわすれない展2014
「仮設住宅からの手紙」

仙台の仮設住宅で行われているコミュニティ再生の取り組み
「おしるこカフェ」に集う人々の力強い姿を写真とメッセージでご紹介します。

日 時: 平成26年3月5日(水)〜15日(土)早朝から夜の閉門(20時ごろ)まで。
     ※当初16日までとお伝えしていましたが、15日までと変更になりました。
会 場: 稲荷鬼王神社(歌舞伎町2丁目17-5)
アクセス: 東京メトロ・東新宿駅下車徒歩3分
主 催: 特定非営利活動法人コミュニティアート・ふなばし、一般社団法人まちとアート研究所
協 力: 稲荷鬼王神社、あすと長町仮設住宅自治会、一般財団法人アート・インクルージョン
お問合せ:090-9101-1974 shimoyama01@gmail.com
※本企画は、「39アートの日」に参加しています。http://www.39art.com/


2011年3月11日の東日本大震災から3年。
宮城県各地のほか福島県など被災地域から幅広く入居する仙台市最大の仮設住宅「あすと長町応急仮設住宅」では、アートの力によってコミュニティの再生を支援するさまざまな取り組みが行われています。
千葉のアートNPOコミュニティアート・ふなばしにより、2012年1月から始まった「おしるこカフェ」は、地元のアーティストやNPO、農業者らとの協働により、毎月1回、「食とアートとコミュニケーション」をテーマに開催されている支援プログラムです。「我が家の茶の間」のような雰囲気の中で繰り広げられる「カフェ」は、支援する者/される者といった構図を超え、そこに集う人々にとってなくてはならない場になっています。
本企画では、「おしるこカフェ」に集う人々の力強い姿を写真とメッセージでご紹介します。そこから浮かび上がる「震災で失われなかったもの」、この震災から我々が学んだ「決して忘れてはならないこと」を、ぜひご覧ください。

稲荷鬼王神社
かつて歌舞伎町や新大久保一帯が大久保村と呼ばれていた天保2年(1831年)、村の氏神であった稲荷神と、熊野から勧請されていた鬼王権現を合祀し、稲荷鬼王神社に。熊野の鬼王権現は現存していないため、「鬼王」の名を持つ日本唯一の神社である。また大祭で担がれる宮御輿は、鬼面が彫られた珍しいものである。
祭神は、稲荷神の宇迦之御魂神、鬼王権現の月夜見命・大物主命・天手力男命。境内の三島神社に祀られている恵比寿神は新宿山ノ手七福神の一つである。
歌舞伎町という地にありながらも閑静なその一画は、江戸の風情と文化を今に伝えている。

特定非営利活動法人
コミュニティアート・ふなばし
1997年から千葉県船橋市をはじめ日本各地で活動するアートNPO。
コミュニティにおける課題を発見し、美術・演劇・ダンス・映像などさまざまなアートにより創造的な解決を目指す「コミュニティアート」の企画・運営を展開している。震災後はいち早く被災地に入り、現在も継続的な支援を行っている。
歌舞伎町では2010年より10年後の歌舞伎町を地域コミュニティとともに模索していく「歌舞伎町2020」に取り組んでいる。

門脇 篤
1969年、仙台市生まれ。「まちとアート」をテーマに各地でコミュニティアート型の取り組みを展開している。震災体験や若者の思いを伝えるラップやラジオ番組、新聞などの制作、市民自らつくりあげる夏フェスやアニメイベントの制作、障がいのある人たちとのプロジェクトなどを行っている。

スクリーン裏.jpg
posted by kabukicho2020 at 23:51| Comment(0) | 仮設住宅からの手紙 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年02月28日

3がつ11にちをわすれない展2013 仮設住宅からの手紙

kira89.jpg
  

歌舞伎町2020
3がつ11日をわすれない展 2013
仮設住宅からの手紙

日 時: 平成25年3月1日(金)〜17日(日)

会 場: ホテル白川郷・1階喫茶室
     東京都新宿区歌舞伎町2-29-11 TEL 03-3200-5255

アクセス:JR線(山手線・中央線) 新宿駅 東口より徒歩10分
     西武新宿線 西武新宿駅 北口より徒歩3分
     地下鉄都営大江戸線 東新宿駅より5分

趣 旨:
2011年3月11日の東日本大震災から3年目になります。
痛ましい出来事の数々は、決して風化するものではありません。
同時に、この災害に立会い、復興に尽力する人々の姿は、私たちに、本当に大切にしたいたくさんのものを教えてくれました。
展覧会の会場である、ホテル白川郷は、都会の喧騒の中にありながら、昔ながらの“旅籠(はたご)”のホスピタリティを提供する稀有なホテルで、震災復興に奔走する人々の東京の定宿として知られた存在です。
歌舞伎町に存在する、遠くて近い被災地に思いを寄せる、祈りと癒しの場に、ぜひお運びください。


内 容:

【展示】
コミュニティアート・ふなばし下山浩一理事長と仙台在住のアーティスト・門脇篤氏による、あすと長町仮設住宅におけるコミュニティ支援活動「おしるこカフェ」を通して見えてきた震災後の社会についての企画展示。

【イベント】
「おしるこカフェ」in歌舞伎町 3月9日(土)13時〜15時
仙台・あすと長町仮設住宅で始まった、コミュニティ支援のためのサロン「おしるこカフェ」が、昨年8月に続き、歌舞伎町に出張!
手作りのおしるこに舌鼓を打ち、震災後のコミュニティについて、みんなで語りましょう。
出演:門脇篤(現代アーティスト)ほか。

■本企画は、「39アートの日」に参加しております。

主 催:特定非営利活動法人コミュニティアート・ふなばし
協 力:ホテル白川郷 稲荷鬼王神社
posted by kabukicho2020 at 09:32| Comment(0) | 仮設住宅からの手紙 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年02月27日

2013年02月26日

仮設住宅からの手紙



 

仮設住宅からの手紙



拝啓

 

 歌舞伎町のみなさま、いかがお過ごしですか。そちらにも一月に大雪が降ったと聞きました。仙台もここのところ珍しく雪一色です。

 震災から二年がたとうとしています。すでに震災は過去のことだ、もう誰も覚えていない、といった話も耳にします。一方でこちらの、特に沿岸部では、震災はいまだ日常です。

 仙台の中心部近くにあるこの仮設住宅は、そういう意味では少し変わった場所です。震災があったことも忘れてしまいそうなほどに活気のある再開発エリアに、忽然と姿を現したのがこの仮設住宅だからです。
 しかしここにお住まいの方は遠く、南三陸町や石巻、亘理、山元、南相馬からも入居されています。そうしたことがわかってきたのも、去年の一月から毎月一回、「おしるこカフェ」という、ただおしるこを食べるだけでほかには何もしない(してもいいですが)という場を、千葉の下山さんと始めてしばらくたってからのことでした。それから月に一度、たまには二度三度と集まって、顔を合わせ、お話をしてきました。

 二年が過ぎようとする今、何か少し変わってきたなという気がします。昨年秋口から今年のお正月にかけて、宮城のお雑煮のつくり方をみなさんから教わる機会がありました。焼きハゼでだしをとり、細く切った大根やにんじん、ごぼう、それにカラトリと呼ばれる里芋のくきや、いくらなどを乗せた具沢山の宮城のお雑煮。おおまかには一緒なのに、詳しく聞くと家々でそれぞれ違っているそのお雑煮。もうお正月も終わった一月の八日の「おしるこカフェ」に、「初めて来た」というご婦人がいらっしゃいました。しかもその方は、「今年初めてお雑煮を食べました。仮設ではひとりなのでお雑煮をつくることもないので」と言うのです。

 毎月、「おしるこカフェ」の開催を知らせる通信を、二百数十世帯にポスティングしていますが、今年に入って何軒もの家のポストに目張りがされていて、仮設を出られて年越しをしたんだなと思いました。

 目には見えないけれども、いろいろなところで、変化を感じます。みんながこの状況を受け入れる余裕が少しずつ生まれてきたのを感じます。そしてまた、こういう中で、こういう中だからこそ自分たちの力を見出し、強め合っている人の力に驚かされます。

 石巻では、主婦のみなさん(みんな被災されています)が小さな取り組みを重ねることによって、地元にしかできない取り組みを行っています。それはどんなに有名で大きな企業にも、どんなに専門知識やお墨付きのある人にもできないことなのです。それは顔の見える具体的で小さな関係をひとつひとつ築いていくことこそが、生きていくこと、まちをつくり、震災後の社会をつくっていく上でいかに重要であるかという、思えば余りにも当然のことを明らかにしてくれています。

 また、仮設住宅に住みながら、国の支援事業に手を上げて起業し、カフェを開いた女性たち。みんながほっとできる場をつくりたい。仲間の仕事をつくりたい。そんな小さくてしかし大きな気持ちでがんばっているお話をあちらこちらで目にします。

 自分は被災者だ、弱い立場の人間だと語るのではなく、今できること、今だからできることを考え、持ち寄り、考え、助け合って、何かが起ころうとしています。

 そこに生まれつつあるのは、お金や数、よそからどう見えるかを基準にものごとをとらえ、ひとを萎縮させることで競争に勝というとするような世界ではなく、具体的で、顔の見える、みんなが一歩踏み出せるような気持ち、勇気ややる気を持ち寄ることができるような世界です。しかしそれは、みんなが当たり前のように望んできた世界だったのではないでしょうか。

 私たちは震災からたくさんのことを学びました。「震災を忘れない」というのは、津波や地震から逃れるために、その恐ろしさや失敗から学んだノウハウを忘れない、ということだけに限りません。震災から助かった命、そこで生まれた関係性の大切さに気づき、それをこれからどう生かし、みんなのものにしていくのか。そのことを忘れないというのが、「3がつ11にちを忘れない」という意味だと思います。

 震災前と同じ尺度、価値観で生きている人を見ると、とても残念な気持ちになります。私はもう震災前の社会には戻れない、戻るべきではないと考えています。とうとう私たちは自分たちの世界を手に入れることができるかもしれないのです。

 「仮設住宅」というのは、何も被災地だけにあるものではありません。日本中、世界中にあるのではないでしょうか。そして一方で、それは必ずしも悲惨さや不幸、不運を意味するものでもなく、我々が知恵を出し合い、支え合って、そこでしかできないことをしていく、それによっていわゆる仮設住宅という言葉やあり方を、もっと違う響きをもった言葉へと変えることができるのではないでしょうか。

 だからこの手紙、仮設住宅からの手紙は、かわいそうな被災地から日本の首都「東京」への手紙ではありません。世界はもっと大きなものだということに気づき、その中に生き、それを今後も伝えていかねばならないという使命、その喜びをもった場所からの手紙です。

 歌舞伎町のみなさん、震災後、社会は、あなたは、変わりましたか。変えようとする勇気ややる気を得ることができましたか。もしそうでないなら、そんなことはどうせできないし、無駄だと思うのなら、一度私たちのところを訪ねてください。きっと、何かを得ることができると思います。
 こんなにも悲惨な体験を経なければ、私たちは何かを得ることができなかったのでしょうか。


敬具



2013年2月26日
posted by kabukicho2020 at 18:35| Comment(0) | 仮設住宅からの手紙 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。